次世代エアモビリティ向けの包括的ソリューション

次世代エアモビリティ向けの包括的ソリューション

2021年、ロールス・ロイスは2050年までに自社の事業を展開するセクターが炭素排出量ゼロを達成すべく、重要な役割を果たすと確約しました。しかし、ネット・ゼロ・カーボン社会を実現するための最大の課題のひとつは、増え続ける人口とその移動をどう支援するかということです。

航空旅客数は2037年までに820万人に倍増すると予測され、次世代エアモビリティ(AAM)の動力源となる全電動およびハイブリッド電動推進システムの開発は、10億ドル規模の産業となりつつあります。ローランド・ベルガーと共同で行った最近の調査では、AAM市場はアジア太平洋地域だけで、2050年までに369億ドルのサービス収益をもたらすと結論付けており、市場の需要は明らかです。

電力需要に応える

推計によると、都市内移動需要を満たすためには、2035年までに30の主要都市で約15,000台の電動垂直離着陸機(eVTOL)が必要になるとされています。軽貨物の輸送にせよ、乗客の移動にせよ、このような空の移動の増加には幅広いインフラが必要となり、航空機が高速かつ高ワット数で充電できるバーティポートも最大2,500カ所必要となります。

世界的に見ると、既存の空港やヘリポートは、コミューター機や都市型エアモビリティのルートやネットワークをつなぐ重要な役割を果たしますが、新しい全電動やハイブリッド電動航空機をサポートするには、さまざまな充電ポートや技術が必要になります。加えて、これらの航空機を充電して最初の小規模運用を行うだけでも、その電力需要は現代の空港がサポートできる範囲を超えるでしょう。空港がすでに国や地域から補助金を受けている多くの地域にとって、これは大きな財政的課題となります。

次世代エアモビリティの道を切り開く

ロールス・ロイスは、次世代エアモビリティ向けの動力と推進力を提供するリーディングカンパニーです。エネルギー貯蔵、電気システム、バッテリー管理における当社の技術的専門知識を活用し、全電動およびハイブリッド電動航空機の動力源となるモジュール式で拡張性のある製品ポートフォリオを開発し、一連のメンテナンスサービスとともに幅広い市場に提供しています。

現在、当社のエレクトリカル事業部とパワーシステム事業部が連携し、エネルギーインフラ全体にわたって、次世代エアモビリティを可能にするスマートで持続可能、かつ費用対効果の高い充電ソリューションを提供しています。

クリーンエネルギーソリューションの実現

クリーンエネルギーソリューションの実現

ロールス・ロイスは、空港やその他の次世代エアモビリティ拠点向けに、持続可能な電力ソリューションを開発しています。たとえば、mtu Battery Energy Storage Systems(BESS)は、電力供給の信頼性を損なわずにエネルギー需要の増加に対応し、運用コストを大幅に削減することができます。

同様に、ロールス・ロイスのmtuマイクログリッドソリューションは、太陽光発電による水電解槽、燃料電池などの再生可能エネルギーと統合させて、安全性が重視される業務をサポートするオンサイト発電や、遠隔地でのオフグリッドを可能にします。そして、マイクログリッド・コントローラーであるmtu EnergetIQは、低コストと持続可能性を最大限に高めるために必要なインテリジェンスを提供しています。

行動するのは今

しかし、時間は限られています。重要インフラを大規模に開発するため、これらのエネルギーソリューションをサービスとして提供することで、お客様はコストのかかる先行投資なしに必要なハードウェアを設置し、後からアップグレードすることが可能になります。ロールス・ロイスでは、既にこうした施策を計画しています。

ルクサヴィエーションのような業界をリードするパートナーと協力することで、空港の既存施設を中心とした大規模なネットワークをサポートし、2025年までに運用開始を予定している、次世代エアモビリティ向けの強固なインフラの開発が可能になります。