ロールス・ロイス エレクトリカルのプレジデントであるロブ・ワトソンは次のように述べています。「我々の移動手段を変革させる可能性を秘める先進的エアモビリティ市場への期待は高まっています。ローランド・ベルガーとの市場調査は、アジア太平洋地域に商業的可能性があり、この地域が全電動の旅客機サービス導入をリードできることを示しています。ロールス・ロイスは、サステイナブルな移動を可能にし、2050年までのネット・ゼロ・カーボンの実現を支援する全電動およびハイブリッド電気推進システムの開発・提供の最前線にいます」
本調査の主な調査結果は以下の通りです:
- 世界の先進的エアモビリティ市場において、アジア太平洋地域は2050年までに運航されるeVTOL機の半数以上、世界の営業収益の40%以上を占める可能性がある
- アジア太平洋地域では2050年までに82,500機の先進的エアモビリティ機が運航され、369億ドル(約4.3兆円)の営業収益が見込まれる
- アジア太平洋諸国は2030年以前に先進的エアモビリティサービスを導入し、2030年までに1,000機以上の航空機を導入する可能性を秘めている
- 東京、シンガポール、ソウルなどの先駆的な都市は、先進的エアモビリティ市場を実現させるため、必要なエコシステムの導入を主導する機会を有している
- アジア太平洋地域ではすでに先進的エアモビリティが現実のものとなっており、先駆都市では興味深いパートナーシップや航空会社の活動が発表されている
ローランド・ベルガーの航空宇宙・防衛部門シニアパートナー兼グローバルヘッドのマンフレッド・ヘイダーは、「先進的エアモビリティが現実のものとなることで、新しいビジネスの機会を持つ全く新しいエコシステムが出現するだろう」と述べています。
ロールス・ロイスは、全電動およびハイブリッド電気推進システムを提供しています。電動垂直離着陸機(eVTOL)、電動短距離離着陸機(eSTOL)、電動固定翼コミューター機向けのソリューションが開発されており、ロールス・ロイス エレクトリカルのシンガポールに拠点を置く専門チームがサポートしています。ロールス・ロイスは先駆的なeVTOL機の動力源となる電気技術について、バーティカル・エアロスペース社と協力しています。バーティカル・エアロスペース社は、すでに同地域の顧客からの予約受注を発表しています。
また、ロールス・ロイスと航空機体メーカーのテクナムは、スカンジナビア最大の地域航空会社であるヴィデローと協力し、コミューター航空機市場向けに全電動航空機を開発しています。さらに、ロールス・ロイスは、既存の能力を活用し、新興の先進的エアモビリティ産業にメンテナンスサービスを提供し、空港や垂直離着陸用飛行場における充電・エネルギーインフラの提供を目指しています。
ロールス・ロイスは、昨年、ゼロ・エミッションへの行程表を発表しました。ロールス・ロイスの電気技術は、世界経済の重要な分野の脱炭素化を支援する方法の一つです。ロールス・ロイスは、2030年までに新製品をネット・ゼロ対応とし、2050年までにすべての製品をネット・ゼロに対応させることを約束します。
* 今回の市場調査における「アジア太平洋地域」は、次の25カ国です:オーストラリア、バングラデシュ、カンボジア、中国、インド、インドネシア、イラン、イラク、日本、カザフスタン、ラオス、マレーシア、ミャンマー、ニュージーランド、パキスタン、フィリピン、ロシア、シンガポール、韓国、スリランカ、台湾、タイ、トルクメニスタン、ウズベキスタン、ベトナム
※1ドル=115.30円
写真はこちらからご覧いただけます:
https://www.flickr.com/photos/rolls-royceplc/sets/72177720296725374/
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