ロールス・ロイスは本日、第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に先立って、レジリエントな二酸化炭素排出量実質ゼロ(ネットゼロカーボン)の未来を主導するという野心的な目標を持ち、国連「Race to Zero」キャンペーンに参画しました。
ロールス・ロイスは、2030年までに自社の事業運営においてネットゼロカーボンを目指します。さらに、新しい製品やテクノロジーの開発を通じて、2050年までに事業展開する業界でネットゼロカーボンの達成を牽引していく目標を掲げました。ロールス・ロイスは本日、「UN Business Ambition for 1.5oC campaign」に参画し、その立場を明確にしました。
ロールス・ロイスはその実現に向けて、以下に取り組みます。
- 世界の気温上昇を1.5度に抑えるパリ協定の目標実現に向けた事業の推進
- 2050年までに航空や造船、鉄道、発電などの主要産業でのネットゼロカーボン達成を可能にするため、自社のテクノロジーを駆使し、主導的な役割を果たす
- 表明した自社および業界の削減目標への取り組みを引き続き加速する
- 気候変動の課題に対するより効率的な製品や新しいソリューションの開発に向け、研究開発への投資を継続する
- 今年後半に明確なロードマップを公表し、2050年までにネットゼロカーボンを達成するための中間目標を盛り込んだ道筋を明示する
ロールス・ロイスは、社会の重要な動力ニーズに応えるため、クリーンで安全、競争力の高いソリューションを常に追い求めてきました。今回のパンデミックを受け、このことはさらに喫緊の課題となっています。ますますつながりを深める社会の需要に応えるため、重要な動力は持続可能かつネットゼロカーボンでなければなりません。当社は、先駆的な産業テクノロジー企業としての地位を活かし、2050年までのネットゼロカーボン達成のため重要な役割を担っていきます。
今年後半には、ネットゼロカーボンを事業全体で達成するためのテクノロジーや開発を目指す製品のロードマップを公表します。
ロールス・ロイスのウォーレン・イーストCEOは、次のように述べています。「新型コロナウイルスのパンデミックにより、当社やこの業界は短期的な対応を強いられていますが、世界が直面する長期的な課題はなくなったわけではありません。パンデミック後の世界では、経済復興を後押しするため、私たちが作り出す動力が必要です。その動力が持続可能でかつネットゼロカーボンであるべきとの機運が高まると確信しています。その要求に応じるのは、複雑かつ大きな課題であり、ロールス・ロイスはその実現に貢献できる世界でも数少ない会社であると自負しています。当社は能力を駆使し、事業展開する主要な業界でのゼットセロエミッションを2050年までに達成すべく、重要な役割を果たしていきます。またこの野心的な目標が、当社の将来の競争力を後押しすると確信しています。」
ロールス・ロイスは、以下のような重要なテクノロジーの開発を推し進めていきます。
- エンジン効率を大きく向上させるほか、燃料業界と連携し、低炭素の代替燃料の供給を大幅に拡大させる
- 競争力が高く、クリーンで低炭素の動力を大規模に提供できる、 小型のモジュール式原子力発電所建設のための野心的なコンソーシアムを主導
- 航空機の電動化などの将来の低炭素製品に向け、新しいテクノロジーや能力の開発を加速
- 鉄道や船舶市場でハイブリッド電動化システムを引き続き提供し、この技術を航空へ転用する
- 安定的な動力となるバックアップの電源供給のため、 マイクログリッド・ソリューションを提供し、課題である再生エネルギー電源の不安定性を解消することで、再エネの利用を拡大させる
- 2030年までに 当社の事業や施設の温室効果ガス排出量を実質ゼロにする。目標達成のため、当社敷地の電力を100%再エネでまかない、クローズドループ製造の技術を用いて高価な金属材料を完全リサイクル製造し、最先端のマイクログリッドを導入する
世界の温暖化を1.5度に抑えるには、国や業界を超えた構造的な変化が求められます。ロールス・ロイスは産業テクノロジーのリーダーとして、CO2排出削減の難しい経済圏や産業でもこの取り組みを推進できると確信しています。
当社は複雑な課題解決に向けて取り組み、研究開発へ継続的に投資することで、当社の事業がネットゼロカーボンの未来と一致しているだけではなく、そのために必要不可欠であるようにしています。