Skip to main content

Trent XWB-97: 世界で最も稼働しているエンジンを継続的に改善

Trent XWB-97: 世界で最も稼働しているエンジンを継続的に改善

世界をリードする大型航空エンジンTrentシリーズで最高出力を持つTrent XWB-97は、世界中の航空会社で運用されており、低燃費・高信頼性が実証されています。既に優れた実績を持つエンジンですが、ロールス・ロイスでは更なる改善を継続しています。

お客様の中には、中東地域など砂漠特有の過酷な環境で運航する航空会社も多く、それらの厳しい条件に耐える性能が課題となります。

総額10億ポンド(約2,100億円)のTrentシリーズ改善に向けた投資の一環として、Trent XWB-97の耐久性を向上するプログラムを立ち上げました。フェーズ1と2の改善を施した機材は既に稼働しており、タイム・オン・ウィング(定期メンテナンスまでの運用期間)の延長を実証しています。現在、耐久性を更に強化すべくフェーズ3に取り組んでいます。このフェーズ3プログラムは、英国・米国・ドイツをはじめとする当社のグローバル拠点、そして日本からメキシコまで広がるサプライチェーンパートナーと共に進めている大規模な国際プロジェクトです。

Trent XWB-97プログラム ヴァイスプレジデントのベン・ウイリアムズは以下のように述べています。

「Trent XWB-97は非常に信頼性が高く、燃費面でも素晴らしいパフォーマンスを発揮していますが、砂漠環境での耐久性においては、お客様の期待に十分応えられているとは言えません。私たちはそれを変えていきます」

今後お客様により安心して更なる長距離フライトを運航いただけるように、当社はフェーズ3の実装によって、Trent XWB-97を更に進化させていきます。

成功を土台に、さらなる進化へ

成功を土台に、さらなる進化へ

ウィリアムズは、「(改良)プログラムはますます強固なものとなり、400名以上のエンジニアが次のフェーズに取り組んでいます」と語っています。

今回のフェーズでは7年にわたる運用データから得られた知見を基に、新設計のタービンブレードや新たなシールセグメント、改良型の燃焼器冷却技術を導入。高温で過酷な環境下での耐久性を向上させる予定です。

チーフエンジニアのフィル・カーノックは「耐久性の課題に着目し、性能を低下させる事なく耐久性を向上させています。通常エンジン設計では、性能と耐久性の両立は難しいものですが、最新技術を取り入れることで、その壁を打ち破ることができました」とプログラムを評価しています。

次世代を見据えたテスト

アップグレードの検証では、長年の運用データを活用し、イギリス・ダービーの試験設備で現実の砂漠環境を再現する独自の試験プロセスを構築しました。これは従来とは異なる新しい試験手法です。

「まずアップグレード前のエンジンに、6か月間砂を吹き付けながら運転温度を変化させる試験を行いました。中東の過酷な飛行条件を模擬する運転です。現在は、アップグレード後のエンジンを同じ条件でテストしています」(フィル・カーノック)

この実証試験は、シミュレーションや世界で25を超えるテスト設備のデータを基に行われており、各工程で確かな成果が確認されています。

イノベーションを支える人材

イノベーションを支える人材

日本も参画する大規模な国際プロジェクトであるフェーズ3プログラムは、少人数の部門横断型チームで構成され、日々課題の発見と迅速な解決を行っています。

ウィリアムズは、次のように語っています。

「これは、まさにグローバルな取り組みです。柔軟な働き方を導入し、スピーディかつ協力的にプロジェクトを進めています。ソフトウェア開発の現場から、課題を迅速に共有し絶えず迅速に改善していく手法を学び取り入れました。エンジニアとプログラムマネージャーが別々に作業するのではなく、全員が同じチームの一員となり、共通のゴールに向かって協力しています。

重要なのは『見える化』と、素早いフィードバック、現場での即時軌道修正です。最初から完璧をめざすのではなく、作りながら学び、改善し続けます。それが共通認識となり、うまく機能するようになりました」

さらなる耐久性をお客様へ

さらなる耐久性をお客様へ

最初のアップグレード開発エンジンはすでにテストを開始しており、2026年までにさらに多くのエンジンで検証が進められる予定です。2028年の運用開始を目指しており、その後は既に運航中の機体向けにもプログラムを拡大していきます。これらはTotalCareにご加入のお客様には標準サービスとして提供していく予定です。