ロールス・ロイスとBAE Systems、サイエンスキャンプ2025を開催
開発課題にコンデンサーエアプレーンを初導入

グローバルエンジニアリング企業ロールス・ロイスとBAE Systemsは、昨年に引き続き、合同STEM教育支援プログラム「Rolls-Royce & BAE Systems サイエンスキャンプ2025」を開催しました。多くの応募者から選ばれた12校76名の高校生が、1か月の開発期間を経て6月のオンライン予選に参加し、このうち4チームが決勝に進みました。決勝参加チームは8月までの2か月、さらなる飛行機の性能向上とプレゼンテーション準備を進め、8月20日の東京での決勝大会に集結しました。

今年のサイエンスキャンプの教材には、新たにコンデンサーエアプレーンが導入されました。新しいプログラムは、コンデンサーに蓄えられた電力によってプロペラを回す飛行機を開発し、その飛行性能を競うものです。

8月20日ドルトン東京学園で行われた決勝大会では、各チームが独自の開発についてアピールするプレゼンテーションを行った後、飛行機の性能を競う飛行実演を行いました。20mのコースをどれだけ早く飛行できるかを競う速度部門と、どれだけのおもりを輸送できるかを競う重量部門の2部門に分かれて飛行実演が行われ、各部門の得点と、独自性など開発の様々な面を考慮した審査の結果、最優秀賞と特別賞が授与されました。

また、ロールス・ロイスの英国拠点に技術者養成プログラムの一環として派遣された経験のある、全日本空輸株式会社(ANA)のエンジニア曽田理恵さんが特別講演を行い、自身の学生時代の進路選択から現在の技術職の仕事まで、理数系を目指す学生にとって参考になるお話をしてくださいました。

翌8月21日、決勝に参加した4チームは、東京都立川市にある防衛装備庁航空装備研究所を訪問しました。航空装備研究所の活動内容の紹介から低速空洞の見学や空気力学研究の説明、更には防衛装備に使用されてきた歴代のジェットエンジンを見学しながらテクノロジーの変遷などを学びました。参加学生からは多くの質問が挙がり、学校では得られない貴重な学習機会を得たとのコメントが聞かれました。

ロールス・ロイス ジャパン代表取締役社長の神永晋は次のように述べています。

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今年もBAE Systemsとの合同プログラムを開催することができました。今年、初めて導入した課題は、これまでの課題と同じくらい難しく、飛行機をまっすぐ飛ばすだけでも様々な苦労があるようでした。それでも、参加した学生の皆さんがアイディアを出し合い、チームで試行錯誤して課題を乗り越える姿に、日本の将来を担うエンジニアが着々と育っていると感じました。

ロールス・ロイスは、継続的なSTEM分野の人材育成を重要視しており、日本ではサイエンスキャンプのほかにも学校での講演や実演、青少年のための科学の祭典への出展などSTEM支援活動を行っています。このような体験を通じて自分がワクワクするものを見つけ出し、いずれその分野で活躍してくれるきっかけとなることを願っています”

BAE Systems Japan GK職務執行者社長ロブ・ピアーは次のように述べています。

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今年も、サイエンスキャンプを開催できたことをうれしく思います。エンジニアはBAE Systemsのあらゆる事業にとって不可欠であり、彼らがキャリアを通じてスキルを伸ばしていけるよう支援しています。日本との協業においても長期的なエンジニアリング分野の機会や挑戦が想定され、次世代エンジニアの育成に力を入れています。BAE SystemsはグローバルでSTEM分野に540万ポンドを投資しており、英国では2005年以降、約130万人の学生が学校訪問プログラムに参加しています。

BAE Systemsは日本の次世代エンジニア育成のため今後もサイエンスキャンプへの支援を継続します”

ロールス・ロイスとBAE Systemsは、次世代の科学者やエンジニアを育成するため、STEM教育支援に力を入れています。高校生を対象とするサイエンスキャンプでは、実践的な演習や課題、実際のエンジニアと交流する機会を設けるなど、楽しいチャレンジを体験する活動を通じて、STEM分野でのキャリアへの興味関心を促しています。この分野における高いスキルを持った人材の育成は、両社の未来だけではなく、経済の成長と豊かな生活の実現に不可欠です。

*「Rolls-Royce & BAE Systemsサイエンスキャンプ2025」は、高校生を対象とした科学・技術・工学・数学(STEM)教育プログラムで、2017年からロールス・ロイスが開催し、2024年からはBAE Systems と共催してます。本プログラムはロールス・ロイスとBAE Systemsの社員のサポートの下、株式会社リバネスが運営しています。