ロールス・ロイス、中期業績において ステップ・チェンジを目指す

  • 明確なビジョンと戦略を策定することで、生産性が高い、競争力、レジリエンス、成長力のあるビジネスを生み出す
  • 中期目標:営業利益25億- 28億ポンド、営業利益率13-15%、フリーキャッシュフロー28億ポンド-31億ポンド、資本利益率(ROE)16-18%を設定
  • 財務業績の改善により、より強固なバランスシートと投資適格プロフィールが構築され、すべてのステークホルダーの利益に
  • 重点戦略により、投資の優先順位、パートナーシップの機会を特定し、今後5年間で総額10億-15億ポンドの資産売却プログラムを計画
  • 現在の取引は予想通りであり、2023年のガイダンスも再確認

ロールス・ロイスは、キャピタル・マーケット・デイを開催し、当社の財務業績のステップ・チェンジを掲げる中期財務目標を設定しました。

トゥファン・アーギンビルギッチ最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています:

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ロールス・ロイスは、その歴史において極めて重要な時期にあります。私たちは、年初に変革プログラムを力強く開始したあと、本日、私たちが進むべき道と注力すべき領域を示した明確なビジョンを打ち出します。私たちは、生産性が高く、競争力とレジリエンスを持ち、成長し続けていくロールス・ロイスの実現に向け取り組んでおり、当社には、それを支える強い財務力と自身の運命を切り開いていく力があります。ロールス・ロイスには、この目標を達成する能力と、そのための明確で詳細な計画があります。2023年の利益と収支予測は、2022年を上回る見通しであり、私たちは大きく前進しています。

ロールス・ロイスが設定する中期的財務目標は、これまでの業績を大きく上回りながらも達成可能なもので、株主だけでなく、従業員、お客様、パートナーへも利益をもたらします。私たちは、その潜在的な力を最大限に発揮し、現代社会の形成に貢献した卓越性と革新性を持ち備えた、永続的に活躍することのできる企業である『One Rolls-Royce』をつくっています」

中期目標

より強固でレジリエンスのある財務体質を持つ組織作りを目指しています。そのための中期的目標は以下の通りです。

  • 営業利益:25億-28億ポンド
  • 営業利益率:13-15%
  • フリーキャッシュフロー:28億-31億ポンド
  • 資本利益率:16-18%

部門ごとの営業利益率の中期目標も設定しています。

  • 民間航空宇宙部門:2022年の2.5%から15~17%に改善
  • 防衛部門:2022年の11.8%から14~16%に改善
  • パワーシステムズ(最も短いサイクルで最も多様性のある事業):2022年の8.4%から12~14%に改善

これら目標は、2027年までの達成を想定しています。直線的ではなくとも、毎年漸進的に改善されていくと期待しており、可能な場面では目標達成を加速していきます。これらの目標、それを支える業績改善、および目標達成のために必要な行動は、グループ全体の取組みであり、それを支える厳格な業績管理と明確な責任体制が設定されています。2023年の好調なスタートも、この目標を達成できるという自信につながっています。

戦略的アップデート

(2023年)2月、ロールス・ロイスは新たな水準の業績達成に何が必要かを明らかにするため、変革プログラムと戦略的見直しを開始しました。現在の強力な基盤と優位性ある事業を土台として、可能性を最大限に活かすことができる会社を構築します。

新戦略を通じて、ロールス・ロイスは以下を実現します: 

  • 生産性が高く、競争力とレジリエンスある事業を構築し、利益ある成長を実現する
  • 持続可能なキャッシュフローを生み出す
  • 強固なバランスシートを構築し、株主利益を拡大する

そのための土台となるのが以下の4つの柱です: 

  1. ポートフォリオ選択とパートナーシップ:事業を行う市場、投資する事業、真に勝つためのポジションにつながるパートナーシップを選択
  2. 優位性ある事業と戦略的取組:競争力ある事業を生み出し、潜在収益力を拡大して業績を向上
  3. 効率性と簡素化:競争力を高め事業運営を簡素化するようなシナジーを生み出すような、全社的な取組み
  4. 低炭素とデジタルを活用した事業:これまで実現してきた具体的な進展を土台とするエネルギー転換へのコミットメントと、デジタル化によるメリットの獲得