ロールス・ロイス、エンジン試験用の持続可能な航空燃料(SAF)供給で Air bpと契約締結

ロールス・ロイス、エンジン試験用の持続可能な航空燃料(SAF)供給で Air bpと契約締結

ロールス・ロイスは、英BPの航空部門Air bpとガスタービン試験における持続可能な航空燃料(SAF)供給に関する契約を締結しました。この契約により、ロールス・ロイスのダービー、ブリストル(英国)、ダーレヴィッツ(ドイツ)の各施設で行われるエンジン試験にはSAFを10%混合した燃料が供給されることになり、ライフサイクル炭素排出量の削減を実現します。

さらに、今年実施される100%SAFによるUltraFan®実証機の初運転にもAir bpから燃料が提供される予定です。UltraFanは、燃料消費効率の改善と100%SAF燃料を利用できるという点で、航空のサステナビリティを新しい段階に引き上げることが期待されています。またこの実証機は、世界最大の航空エンジンとなる予定です。

ロールス・ロイスは、2023年までにTrentエンジンとビジネス航空エンジンをすべて100%SAFに対応させることを約束しています。既に、従来の化石燃料を使用した航空用ジェット燃料にSAFを50%混合した燃料で運転できるよう認証を受けています。

Air bpとロールス・ロイス向け燃料について

  • SAFは、従来のジェット燃料に比べ、ライフサイクルで最大80%の炭素削減を実現します。

UltraFanについて

  • UltraFan実証機は、現在ロールス・ロイスのダービー工場で製作中です。今年、同じくダービーにある新しいテストベッド80施設で試験を開始する予定です。UltraFanは、第一世代のTrentエンジンと比べて燃料効率を25%向上させ、サービス開始初日から100%SAFで運転できる予定です。さらに、NOxを40%改善し、騒音を最大35%低減します。
  • UltraFanはナローボディ機にもワイドボディ機にも拡張可能です。SAFは短期的には従来のジェット燃料よりも高価になると思われるため、UltraFanの高い効率性がSAFへ移行する際の経済性改善に貢献します。