ロールス・ロイスの低排出ガス燃焼システム、飛行試験段階に移行

ロールス・ロイスは、「ALECSys(Advanced Low Emissions Combustion System:先進的低排出物燃焼システム)」エンジン実証機が、試験の最終段階となる飛行試験に入ったことを発表しました。 実証機は、米アリゾナ州ツーソンでボーイング747フライングテストベッドに搭載され、これまでに高度4万フィートまでの飛行、さまざまな条件下でのエンジン再点火などのミッションを成功裏に完了しています。

ALECSysは革新的なリーンバーン(希薄燃焼)システムの実証エンジンです。点火前の燃料と空気の予混合が改善し、燃料をより完全に燃焼させることで、窒素酸化物や微粒子の排出が抑えられます。これまでに着氷、水吸込み試験、地上試験、持続可能な航空燃料(SAF)による運転など包括的な地上試験を完了させています。

この技術はロールス・ロイスの幅広いサステナビリティ戦略の一翼を担うUltraFan®及びAdvanceに組み込まれる予定です。
飛行中にALECSysの低排出技術の試験を行うことで、高度の操作性能を検証するほか、将来の就航に向けたリーンバーンシステムの精度を高めるための運用経験を得ることもできます。

ALECSysプログラムは、欧州連合(EU)が資金拠出するClean Skyプログラムと英国のAerospace Technology InstituteおよびInnovate UKの支援を受けています。