ネット・ゼロ達成の解決策は一つではなく、当社では複数分野で同時に革新を進めています。しかし、技術的解決策のスピードや優先順位、世界的に一貫性ある政策で協力する体制も成功の鍵となります。進捗を加速させるため、輸送、エネルギー、建設・インフラという3つの主要分野におけるパートナーや業界のリーダー、政府との連携を拡大しています。排出削減の鍵を握る分野は国連の「レース・トゥ・ゼロ」により特定されており、パリ協定の気候目標を達成し世界の気温上昇を1.5℃に抑えるためには、技術的なブレイクスルーが必要であると指摘されています。
ロールス・ロイスのCEOウォーレン・イーストは次のように述べています:
「ロールス・ロイスは、テクノロジーには社会にポジティブな変化をもたらす力があると確信しています。私たちは、現代の世界を動かす中核的動力のパイオニアです。気候変動危機に立ち向かうためには、これら動力がネット・ゼロ・カーボン・エミッション、つまり実質的な温室効果ガス排出ゼロである必要があります。これは社会的に必要不可欠であると同時に、現代における最大の商業的・技術的機会の一つでもあります。当社の製品とサービスは、航空、海運、エネルギー生成に使用されています。世界の人口が増加し、都市化が進み、より豊かになって電力需要も増えるにつれ、これら動力に対する需要も増加しています。こうした分野はネット・ゼロ達成が最も困難な分野でもあります。そのため、私たちの革新的な技術は、世界全体をネット・ゼロに変革し、そのスピードを加速させるための根幹を支える役割を担っています。新型コロナウイルス感染拡大から世界が立ち直りより良い復興を目指す中で、経済成長とネット・ゼロ社会の両立は可能であり、ロールス・ロイスはその実現に貢献できると確信しています」
COP26国連ハイレベル気候チャンピオンであるナイジェル・トッピング氏は次のように述べています:
「遅くとも2050年までにゼロ・エミッション経済を達成するには、エネルギー、輸送、建設・インフラなど、脱炭素化が最も困難である経済の主要分野において、これまでに無い協力体制と技術的ブレイクスルーが必要です。ロールス・ロイスはその技術力を動員して社会が必要とするシステム変革の実現に取り組むことで、顧客や投資家から支持され、優秀な人材を魅了するという、現代の経済機会を定義する最前線に立ったと言えるでしょう」