ロールス・ロイスはこのほど、次世代エンジン向け低排出テクノロジーの最新段階の試験を始めました。
Advance3とUltraFan® プログラム両方で使用されているテクノロジー「ALECSys(Advanced Low Emissions Combustion System:先進的低排出物燃焼システム)」実証エンジンが、英国ダービーで地上試験を再開しました。
ガスタービンの排出量削減は、持続可能な航空燃料(SAF)の利用拡大のほか、革新的な推進構造やテクノロジーの研究強化と並ぶ、ロールス・ロイスの持続可能性戦略の一つです。
リーンバーン(希薄燃焼)システムでは、点火前の燃料と空気の予混合が改善し、燃料がより完全に燃焼するため、窒素酸化物や微粒子の排出が抑えられます。
この試験の第一段階は2018年に始まり、今回の最新段階では排出性能やエンジン制御システムソフトウェア、機能的性能の実証を行います。
UltraFanプログラム責任者でチーフエンジニアのアンディ・ギアは、次のように述べています。「航空の将来は持続可能なものでなければなりません。この試験は、当社がその目標を果たすための一歩です。これまでの試験では満足のいく結果を得ており、今後ALECSysでさらに何ができるか取り組みを強化していきます」
ロールス・ロイスは今回の試験開始と並行して、来年地上試験を開始するUltraFan実証エンジンの最初のパーツの組み立てを始めます。UltraFanは初期のトレントエンジンと比べて、燃費が25%改善します。
ALECSysプログラムは、欧州連合(EU)が資金拠出するプログラムであるClean Skyと英国のAerospace Technology InstituteおよびInnovate UKの支援を受けています。
実証エンジンの写真はこちらからご覧ください。https://www.flickr.com/photos/rolls-royceplc/50221260726/