航空の電動化に向けて、様々な推進システムの設計概念が模索されています。
全電動化航空機 :ロールス・ロイスが動力を提供するeFlyer 2試作機のような航空機が既に飛行段階に入っており、近い将来、様々な小型飛行機の使途にふさわしい航続距離を得られるよう、エネルギー貯蔵技術向上の取り組みが続いています。
シリーズ式ハイブリッド電動 :この方式では常時、電気モーターがプロペラの動力源となり、内燃エンジンと発電機セットが必要な電力を生み出し、長時間飛行に必要なバッテリー充電を行います。この構造では、エンジンと発電機は直接推力を生み出すためには使われていません。
H3PSプロジェクトはパラレル式ハイブリッド電動システムを選択しており、内燃エンジン、電気モーターのどちらかをプロペラの動力源とすることが可能です。また、電気モーターがプロペラシャフトにトルクを追加する形で、内燃エンジンと電気モーターの両方をプロペラの動力源とすることも可能です。