ロールス・ロイス ジャパン株式会社は、8月17日から20日までの4日間、初のオンラインによる「ロールス・ロイス サイエンスキャンプ2021*」を開催しました。「Pioneers of Power(動力のパイオニア)に挑戦する」のコンセプトの下、今回で4回目となるサイエンスキャンプに、日本各地の15校の高校から、24人の女子生徒を含む71名が参加しました。
ロールス・ロイスでは、次世代の科学者や技術者を育成するSTEM教育に力を入れており、世界各地の拠点において2030年までに2,500万人の若い人材を対象に科学技術への興味や将来の展望を持ってもらえるようSTEMアウトリーチ活動を展開しています。日本では、2017年から中学、高校生を対象にサイエンスキャンプを開催しています。
今回はオンライン開催ということもあり、参加学校は事前に教材を受け取り、添付の教科書を頼りにキャンプが始まる前から独自のホバークラフトの開発に着手しました。キャンプ初日は、各チームが意気込みを発表し、ジェットエンジンや流体力学について講義を受けた後、それぞれのチームに分かれて開発を続けました。参加学生は期間中ロールス・ロイスのエンジニアとオンラインでつながり、早くてエネルギー効率の高いホバークラフトについて技術的なアドバイスを受け、ロールス・ロイスの本拠地である英国Derbyの開発担当者の特別講演にも参加しました。最終日には、ファンやホバークラフトの形状、走行をスムーズにする工夫など開発・改良の経過や成果についてのプレゼンや走行審査も行われ、各チームは4日間にわたる試行錯誤の結果を披露しました。
今回のサイエンスキャンプでは、ロールス・ロイスが開発した電子モジュール・部品一式が入った教材「STEMキット」を新たに導入しました。学生はこの教材を用いてロボティックス、コーディング、AIなどを学習することができます。ホバークラフト開発においては動きを制御するプログラミングについて学びました。簡単な操作から高度なものまで様々な使い方ができ、幅広い年齢層が手で触れてSTEMの体験をすることができます。
ロールス・ロイス ジャパン株式会社の神永晋代表取締役社長は次のように述べています。「ロールス・ロイスは、テクノロジーには社会にポジティブな変化をもたらす力があると確信しています。私たちは、製品の開発着手から製品化まで、15年から20年、使われ始めてから30年と使われる製品を作っています。その間にも技術や社会環境はどんどん変化します。私たちの革新的な技術は、世界全体をネット・ゼロに変革し、そのスピードを加速させるための根幹を支える役割を担っています。50年先にも社会で役に立つものを提供するには、今ベストの技術を投入することはもちろんですが、ゼロ・エミッション経済の実現へ向けて次の世代を育成することも、私たちにとって非常に大切なことです」
*「ロールス・ロイス サイエンスキャンプ2021」は中高生向けの科学、技術、工学、数学(STEM)
教育プログラムの運営で優れた実績のある株式会社リバネスに委託し、ロールス・ロイスの社員がサポートしています。